軍歌戦時歌謡大全集 CD-BOX (8枚組)
ビクターエンタテインメント
このビクターの「軍歌戦時歌謡大全集」はその中でも最も優れたものだといえるでしょう。
ばら売り軍歌からはじめてセットの軍歌CDを買うなら、これをお奨めします。
主な理由は2つあります。
第1に、他のCDとのダブりがないこと。
他の軍歌CD集だと、その会社がばら売りしているCDに
収録されている音源が混ざっており、
手持ちのCDの音源とダブってしまう事が多々あります。
ところがこのCDの場合それがありません。
ビクターが戦前録音をばら売りCDとして売ってない為です。
その結果、収録されている音源も珍しいものが揃っており、損のしない内容となっています。
第2に、録音状態が凄く良い事。
このCDの音源は全て戦前録音ですが、あの戦前録音特有のノイズが殆どありません。
戦後録音並のクリアさは期待できませんが、
キングやコロムビアの戦前録音に比べれば格段に音質が高いといえます。
戦前の録音が、これだけの音質で聴けるのは貴重なことです。
ちなみにこの軍歌集には、東条英機朗読の「戦陣訓」や
乃木大将、東郷元帥の肉声も入っています。
乃木大将に関しては「私は乃木希典であります」だけですし、
東郷元帥もかなり老齢の頃の録音なのでイメージと違うかもしれませんが。
軍歌大全集
キングレコード
しかもその殆どが兵学校出身者歌唱による“正調軍歌”になっています。
なかなかのボリュームですが、難点を言えばアカペラの曲が多いため
出身者のあまり上手でない歌唱が露呈してしまってることでしょうか。
しかし、ディスク6では軍楽隊の当時音源も聴けますし
マイナーな曲が沢山聴けるというだけでも良いCDだと思います。
軍歌・戦時歌謡大全集 古関裕而作品集
コロムビアミュージックエンタテインメント
戦後録音はどうしても戦前の録音にくらべて、
変に編曲されて軍歌らしさが消滅していたり、
不適当な歌詞を含む番を省略していたりと評判が芳しくない。
しかし、このCDに収録されているものは
歌い手が戦前録音と同じものが多く、
曲のイメージをつぶすような編曲もあまりない。
歌詞の省略も許容範囲といったところだろう。
戦前盤との聞き比べもおもしろい。
個別に見ると、
9の英国東洋艦隊潰滅は全番歌い上げている唯一の音源、
17の比島決戦の歌はこの全集シリーズの為に録音された初出音源。
それにしても、古関裕而作曲の軍歌(正確には戦時歌謡というべきか)は
有名なものが多いと改めて思う。
軍歌・戦時歌謡大全集 海軍軍楽隊の遺産
コロムビアミュージックエンタテインメント
当然、すべて戦前録音となります。
陸軍版と同じく、注意すべきは「合唱のない」曲が多くあるという事です。
特にこの海軍版は陸軍版と比べて、その割合が大きいので注意です。
合唱付きの軍歌は:「観艦式行進曲」「海の護り」「護れ海原」の3曲のみ。
他は一切、音声がありません。
陸軍版にかきましたように、私は戦前の演奏のみの曲は
あまり評価できないと考えています。
それは戦後録音に比べて明らかに劣るものだからです。
それ故、音声付の軍歌は3つだけなので、評価としては低くなってしまいます。
3曲も、隠れた佳作ではありますが、
これだけの為に買うのは、かなりの収集家に限られてくると思います。
軍歌メモリアル~明治維新から130年~
キングレコード
ただし注意しなければならないのは、ここに収録されている曲はキングがバラ売りしているCDと音源が被っているということです。そのため、手持ちのCDと歌手などを参考にして音源を比較し、ダブりの数を見極めておく必要があります。
逆に、こういう方は少ないとは思いますが、この軍歌集さえ手元にあれば、キングの戦後モノ軍歌をバラで買う必要はほとんどなくなります。ダブっていても、手元のCDが少ないならば買っておいた方が後々得をすると思います。ご自身の蒐集と予算と相談して判断してください。
ダブりがない人には星5つか4つ。(ビクターの全集が優良なのでそれに比べると星4つ)ダブりがある人、特に優良な録音である男声合唱団吹き込みのものにダブリがある人は、そのダブりの数が増えるほど、この軍歌集の価値も下がってしまいます。